メディカルエステあらかき－美の処方箋ー

保険の鉄剤はすべて化学合成の非ヘム鉄です。

吸収には胃酸が必要です。

非ヘム鉄（3価鉄）→ヘム鉄（2価鉄）に変換して吸収しなければならないので。

確かにビタミンCを補うと非ヘム鉄の変換を助けることができます。


・・・が、たとえ「非ヘム鉄→ヘム鉄」に変換しても

非ヘム鉄は非ヘム鉄の特徴のままです。本来のヘム鉄ではありません。

どういう事かと言うと・・・吸収経路が異なるのです。


最初から正真正銘のヘム鉄（肉や魚に含まれる）はポルフィリン複合体を形成し、

十二指腸のヘム鉄専用取込口から吸収されます。

安全性が確認されたという事ですね。


一方、非ヘム鉄は胃酸でヘム鉄に変換されても、十二指腸の取込口は異なります。

亜鉛や銅と同じ２価のミネラル取込口からの吸収です。

しかし、医薬品の非ヘム鉄は「キレート型」になっているので、

亜鉛・銅を押しのけて優先的に吸収されてしまいます。

体内に備わった「非ヘム鉄の安全な吸収」に逆らった大量取込だという事。


当院が分子栄養学に出会って、医薬品ではなくサプリでの補充が重要だと

思ったのがこの「鉄」の種類と特徴を知った時でした。

日本の分子栄養学の祖、金子雅俊先生は「天然」にこだわり、

KYBのヘム鉄は「酵母菌由来の有機ヘム鉄」です。

金子先生の口癖が「サプリメントはクルードなプレカーサーでなけれなならない」

「サプリメントは自然な状態の前駆体でなければならない」という意味です。

自然に近い形がもっとも安全で吸収率も良く、体内で効率よく使われるのです。


保険診療中心の日本では、サプリメントの法整備も知識も不十分だなと

つくづく感じた次第。

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