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2020年12月15日

鉄剤を摂っても貧血の子供・・・・の何故?を深読み

子どもの貧血がなかなか改善しないとご相談を受けました。

小児用鉄シロップを服用していたと言います。

お薬手帳を見ると「溶性ピロリン酸第二鉄シロップ」でした。

第二鉄とありますが、これも非ヘム鉄の部類です。


フェリチンは上昇しているのに

ヘモグロビンはなかなか改善しません・・とのこと。

*フェリチン:体内の貯蔵鉄  *ヘモグロビン:赤血球中の鉄

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KYBの子供用ヘム鉄。噛んで食べられるチュアブルタイプ。¥3200(税別)

鉄剤を摂っても貧血の子供・・・・の何故?を深読み

ヘム鉄は肉や魚の動物性たんぱく質に含まれています。

肉や魚には鉄だけでなく亜鉛・ビタミンBも豊富で貧血改善にお勧め!


持参した血液検査データを確認すると

フェリチン:61.1 

ヘモグロビン:10.7(L)


確かに。フェリチン値は平均値以上あるのにヘモグロビンは低いです。

主治医からフェリチンは改善したので貧血の心配はないと

治療が終了してしまい不安になってのご相談でした。


体内の鉄は充足しているのに、なぜ赤血球中の鉄は少ないのでしょう?


それを読み解くのが他の検査項目です。

「MCH MCHC MCV」


MCH:赤血球1個に含まれるヘモグロビンの量

MCHC{:赤血球1個に含まれるヘモグロビン濃度

MCV:赤血球1の大きさ(鉄が少ないと小さくなる)


お子さんの血液検査データを見ると・・・・

MCH:27(L) MCHC:31↓ MCV:85↓

赤血球中の鉄量が少ないことが読み取れます。


鉄はあるのに、赤血球を作るときに上手に取り込めていないという事ですね。


赤血球の産生に必要な栄養素がわかると原因もわかります。

鉄は赤血球が成熟していく最後の方で取り込まれるのですが

この時に必要なのがビタミンBなんですね。


ビタミンB不足を読み取る「AST/ALT」を確認すると

大きく乖離していました。やっぱりB不足です。


手っ取り早く言えば

「ビタミンBも補充する」ことでヘモグロビンの改善は可能です。


ですが、栄養解析のテクニックで言えば、

・なぜビタミンB不足の状態になったのか

まで読み解く必要があります。


深読みしていくと「胃腸が弱い」こともわかりました。

単に「貧血」だけでなく「免疫」も注意しないといけないこともわかります。

実は本題はその中に潜んでいるんですよね。


分子栄養学は奥が深いのです。

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2~3歳のお子さんでも1日25mgは必要です。

ビタミンBcomplex 1粒:25mg  ¥6800(税別)




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Posted by 新垣弘美 at 10:56Comments(0) 貧血
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