自閉スペクトラムを疑う前にやってほしい血液検査

自閉スペクトラムとは、発達障害の事です。

2013年に米国精神医学が（自閉症・アスペルガー・特定不能の汎発性障害）を

まとめて「自閉症スペクトラム」と一つにしたので、ちょっとややこしくなりました。


授業中に落ち着かない、暴力的、協調性がない、勉強ができないと

もしかして注意欠陥性多動・学習障害・広汎性発達障害かも？と

「自閉スペクトラム」と診断される子供たちが増えてきたような気がします。


せめて血液検査を実施して「貧血」と「低血糖」は除外してほしいものです。

特に低血糖は、やる気が起きない、感情の起伏（キレる・すぐ泣く）、

朝起きられない、集中できない、めまい、動悸など多岐に渡る症状が

「自閉スペクトラム」という診断になることが多いです。

低血糖を改善したら、上記の症状はなくなります。


先日、「自閉スペクトラム」の診断を受け投薬治療を始める前に

当院へご相談に見えた男の子がいました。

落ち着きがあり、受け答えはハキハキし、聡明なお子さんに見えますが？


問診すると、朝起きられない、感情の起伏がある、倦怠感が改善しない・・

と言う症状があるが原因不明なので（いじめなどのストレスはない）

「自閉スペクトラム」と診断を受けたのだそう。


実は重度の低血糖がありました。

貧血も重度の鉄欠乏性貧血です。

貯蔵鉄のフェリチン値は同年齢男子の6分の1程度。

生理のある女性よりも低い数値です。


ちょうど第二次成長期で急激に背が伸びる時期でもあるので、

低タンパク、低コレステロールの低栄養もあります。


食事を見ると、貧血と低たんぱくの原因が読み取れます。

朝はパン食、菓子類は毎日、土日の食事は炭水化物のみ。

栄養状態が悪化するのも当然です。

脳の栄養状態も悪く、血糖の乱高下があれば、パニックになりますよ。

栄養状態を整えば、脳機能も整いますよ。

原因がわかって、俄然やる気満々になったA君。

3ヵ月後が楽しみです。

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