16時間ダイエットはやめなさい!!
睡眠障害で栄養解析に来られた60代女性Aさん。
なかなか寝付けず、夜中に目が覚め、目が覚めたら眠れず、明け方にうとうと。
だから寝た気がしない、一日中だるい、やる気もおきないと言います。
食事をみると朝食は、コーヒーか野菜ジュースかの飲み物だけ。
聞くと「16時間ダイエットしています」
16時間ダイエットとは空腹時間を16時間設ける食事制限ダイエット法。
空腹16時間は、睡眠(6~8時間)と前後で合わせて16時間確保なので
朝食抜きと夕食は早めに済ませて確保するのが一般的です。
私もアシュタンガヨガの研修が1日2食だったので
意図せずに16時間ダイエットを行いました。
体調は絶好調、体脂肪も減少しましたが、
これって生活リズムと食事内容が非常に重要なんですよね。
単に16時間空ければ良いってわけではありません。
4時起床後、ヨガをして9時に朝食。玄米・味噌汁・お漬物
夕方5時に夕食。玄米と2種類のヴィーガンカレー、付け合わせ2種。
ヨガと瞑想、読書、座学で過ごす1日は不思議と空腹になりません。
16時間ダイエットの元になったのは、ライフスパンという本に出てくる
中国山岳地帯の超長寿者村の高齢者の食生活です。
早朝4時に起床して畑仕事。戻って食事が9時頃。
お昼寝して午後に他の仕事(機織りとか)、夕食が17時頃。
20時には就寝。睡眠時間も8時間です。
食事は穀物や野菜が中心。菓子類もアルコールもありません。
徳島でのアシュタンガヨガでも同じでした。
起床4時、5時からヨガ、食事は9時と17時の2回のみ、20時就寝です。
食事は玄米のヴィーガン料理でした。
で、空腹感はなく、睡眠の質はすこぶる良く、ついでに体脂肪も減少しました。
なんちゃってのとりあえず16時間ダイエットが、体に良いわけがありません。
睡眠障害があればなおさらです。体に合っていない証拠。
睡眠障害がある場合は、朝ごはんの改善を指導します。
恒常性のリセットは朝食です。
なのでAさんに16時間ダイエットを中止して頂きました。
朝食はごはんと味噌汁の和定食でしっかりと食べていただきました。
で3ヵ月。
中途覚醒はありません。朝までぐっすりだそう。倦怠感も改善しました。
40代男性Bさんは「うつ・不安症」で栄養相談に来られました。
すぐにでもサプリメントを取りたいと希望されたので
朝晩でご案内したところ「昼・夜でもいいですか?」
朝食は欠食ですか?と尋ねると
「いえ、今、16時間ダイエット中なので・・・」とあえて抜いているという返事。
まったくもって本末転倒です。
「脳の栄養不良」が「脳の機能低下」を引き起こしているのに、
こんな時に16時間ダイエットとするなんて。
即刻!やめてください!
うつ・不安も栄養バランスの食事をしっかりとっていれば
やがて脳は正常に機能するようになります。
1日3食、バランスよく食べる事が大事です。
睡眠や不安感があるのなら、朝ごはんこそ、しっかり食べましょう。
睡眠障害も不安感もまずはナイアシンから
セロトニンやメラトニンの合成に必要です。
ちなみにナイアシンは動物性タンパク質に多く含まれています。
明日の分子栄養学セミナーのテーマは「うつ・不安症」です。
申込:098-897-0112
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